見積金額から発注先を選定する
あまりお勧めはしませんが、どうしても見積金額から発注先を決めたい場合。
プロフィールや過去の実績から判断するのが良いですが、正直、発注素人のあなたには難しいでしょう。
小ぎれいなホームページなんていくらでも作れますし、書いてある実績も本当かどうか調べようもないでしょう。
ではどうするか・・・。
要件定義書は絶対必要!
大前提として最低限の”要件定義書”は作成してください。
フォーマットは整っているに越したことはないのですが、ちゃんとしたものを作るのは難しいと思います。
とりあえず、要望をなるべくもれなく書き留めましょう。
類似のサービスや似たようなシステムがすでにあるのであれば、それを提示するのもよいと思います。
体裁にこだわるのであれば、要件定義書を作るための初心者向きの本もいくつか出版されていますので、こういったものを一読してみるのも手だと思います。
要件定義書ができたら、クラウドソーシングに掲載してみましょう。
安い発注先は問答無用で除外する
さて、クラウドソーシングに案件を掲示して10件の見積もりが来たとしましょう。
まずすべきことは、見積金額の多い順にソートして、下位半分を削除します。
どうしても、値段が安い方を採用してしまうと思いますが、基本的に安い見積もりにはあまり意味はありません。
安いのは理由があって
・内容を見誤っている
・スキルがない
・実績がない
・要件仕様に書いてあることしか見積もりしていない
といった感じでしょう。
いくら安くても、完成しなければ何の意味もありませんし、仮に完成したとしても、バグやセキュリティーホールがあれば損害を被る可能性もあります。
そういった見極めがご自身でできないのであれば、安い見積もりは機械的に排除するべきです。
なお、最後の項目”要件仕様に書いてあることしか見積もりしていない”についての捕捉
実は一つの要件を決めると、それに付随してたいろいろな事柄が必要になってくることがあります。
経験や実績があれば、そういうものが自然と見えてくるようになりますが、スキルがない人が見積もるとそういったものがかけてしまいます。
話を進めていくうえで、必要ないのであれば削除すればよいのですが、大体は絶対必要なものだったりします。
削るのは簡単ですが、追加するのは難しいものです。
こういった”見えない仕様”が大量に積み重なっていくと、追加の費用や工数が発生して予定が狂ったり発注先が逃げてしまうなどトラブルになる可能性が増えます。
話を聞くのは上位から
次に、上位の方の見積もりを見てみます。
他とかけ離れて高い見積もりを出している会社は、とりあえず保留で除外しておいてよいと思います。
場合によりけりですが、大手企業の見積もりは基本的に高いと思います。ただし、大手企業だから、高いから、良いものができるとは限りません。
大手の企業ほど、多重下請けや中抜きが多く、仮に月100万支払ったとしても、結局作業しているのは月給15万の最下層のスキルのエンジニアだったりすることがあります。
高い金額を払って、最低限のものしかできない場合があるので注意が必要です。
もちろん、ちゃんとやっている企業もありますし、デザインやマーケティングなど、作成以外のところにも注力しているから高いということもありますので、一概にダメとは言えません。
提案内容を精査しましょう。
とりあえず、話を始めるべきは、上位の中くらいの見積もり、今回の例でいえば2~4番目あたりの会社が無難ですが、もし金額にあまり差がないのであれば1番目から順に聞いてみてもいいと思います。
提案内容に納得ができなければ、さらに下位の見積もり先の話を聞いてみてフィードバックするしたり比較したりするのもよいかと思います。
上位から聞く理由は、見積もり上位の会社は”見えない仕様”を発見している可能性が高いからです。
提案内容を聞いて、”ああ、こんな機能も必要だったんだ”という発見があるかもしれません。下位の会社から聞いていてはそういった発見ができなくなってしまいます。
発注するしないは兎も角、見積もり上位から話を聞いて言ったほうが得なんです。
間違っても、安い方から聞いてはいけません。時間の無駄です。